1.地べたからの介護とは

私たちは「出会った全ての人を幸せにしたい」という理念を掲げ、全ての方に対し、福祉の心で 関わってきました。平成元年に会社を創立し、多くの方の人生に関わらせて頂くなかで、幸せに、そしてより良い人生を送って頂くためには、自分の意志でやりたいことをする、行きたいところへ移動するといった、最後まで自分らしく生きて頂くことが必要だと考えるようになりました。30年以上の間、試行錯誤を重ね、自分らしく生きて頂くために必要なのは、身体に残された機能を強化・維持することであり、日常の暮らしのなかで自然にリハビリができる「地べたからの介護」が生み出されました。

自由を勝ち取り、自分らしく

地べたからの介護その①
自由を勝ち取り、自分らしく

私たち人間は、食事をする自由、入浴をする自由、好きなところへ移動する自由といった様々な自由を持っています。しかし、介護が必要になるということは、今まで出来ていたことが出来なくなる、つまり、自由を失うということです。しかし、急に全ての自由を失うわけではありません。介護が必要になった時に、移動は全て車椅子になったり、ベッドで寝ている時間が増えることによって、活動量が減り、身体に残された機能も徐々に衰えてしまいます。私たちはお客様の身体に残された機能を維持・強化し、最後まで自分らしく自由に生きていただけるよう、お客様一人ひとりに最適なサポートをします。

快適すぎない環境で

地べたからの介護その②
快適すぎない環境で

私たちはお客様にとって快適すぎない環境のことを「不便益」と呼んでいます。手すりやスロープがあるバリアフリーな建物は、お客様にとって快適な環境です。しかし、外に出れば空中に手すりはなく、地面には傾斜も段差もあります。快適すぎる環境に慣れてしまうと、外は過ごしづらい場所となり、歩いて外に出るという自由を失ってしまいます。そこで、「地べたからの介護」では、ベッドではなく布団で就寝したり、階段を使って昇り降りをしています。そうすることで、自然に筋肉がつき、より多くのことを自分の意志で行えるようになります。快適すぎない環境での暮らしは「自由を勝ち取る」ことに繋がります。

「元気になりたい」というお客様の想いを大切に

地べたからの介護その③
「元気になりたい」というお客様の想いを大切に

自分らしく生きていただくためには、お客様自身の「元気になりたい」という想いが一番大切です。そこで私たちは、お客様に目標とリハビリメニューを決めていただくセルフケアを実施しています。「達人カード」というものを作成し、お客様はそこに元気な自分とそこにいたる過程をイメージして、目標を書きます。たとえば、「毎日、階段を昇り降りする」と決めたら、スタッフに手伝ってもらいながらでもお客様は自分の決めた目標を守り、1日の目標を達成します。すると、次第に身体機能が向上し、自信にも繋がります。私たちのサポートだけでは動けるようになりません。大切なのはお客様の想いであり、それを引き出すのが私たちの役目でもあります。

私たちの笑顔と温かい手で

地べたからの介護その④
私たちの笑顔と温かい手で

私たちの施設には手すりがありません。一人一人歩きやすい手すりの高さが違うから、ここでは私たちが手すりの代わりとなってお手伝いします。ここには背もたれ椅子がありません。必要なときはスタッフがさりげなくサポートします。介護用品に頼るのではなく、私たちの笑顔と温かい手が、いつでも皆さんの支えになります。
家庭にいるときと同じように、入浴も毎日できます。血流が良くなり、心まで温まります。

思い切って外に出る

地べたからの介護その⑤
思い切って外に出る

安全のことばかり気にして室内で過ごしていたら、暗い気持ちになりがちです。天気のいい日は靴を履いて外に出て、お日様のもとでお弁当を食べたり、季節のお花を見に行ったり。日中にしっかり動くと、夜は睡眠薬を飲まなくてもぐっすり眠ることができて、翌朝は清々しい表情で「お腹が空いた」と起きてこられます。
お客様が旅行を望まれたら、できる限りお連れしています。普段の生活では見られないようなとびきりの笑顔が見られて、「いい思い出になった」と喜ばれると、私たちもとても幸せです。

2.取り組み

地べたからの介護

水分補給で健康な身体に。

水分補給は脱水症状を防ぐためにとても大事なことですが、ご高齢の方は「トイレに失敗してしまうと迷惑をかけてしまう」と水分を摂ることを控えたり、「喉が乾いていない」からと、飲み物を飲まなくなる傾向があります。
そこでお世話宅配便では、お客様一人ひとりに水筒があり、こまめに水分を摂るお声がけをしています。水筒にすることで、一人ひとりの水分摂取量が把握できます。

筋力がつき、おむつ代の節約に。

私たちはお手洗いのお声がけは2時間に1回行っています。これを行うことで、スタッフはお客様の排泄のタイミングをつかむことができます。また、「地べたからの介護」により身体を動かすための腹筋や背筋といった筋肉も強化・維持されるため、日中はおむつをしなくても、過ごすことができるようになります。おむつ代の節約にもなり、お客様もご家族の方も喜ばれます。

入浴で、身体も気分もリフレッシュ。

老人ホームに入ると、お風呂は決まった日にしか入れないというイメージがあるかもしれませんが、ここでは、お客様は毎日お風呂に入って頂きます。お風呂に入ることで、身体が温められ、ポカポカし、血の巡りが良くなります。最初は恥ずかしい気持ちがあり、入浴に抵抗があった方も、お手洗いには必ず行くため、お手洗いにお連れしたついでに、お風呂へご案内します。そうすることで、お客様もお風呂に入ると気持ちがいいので、次回からはお声がけすると、積極的に入浴して頂けます。「この気持ちいい時間をもう一度」と感じてもらえるようなケアを心がけて入浴介助を行っています。

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